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ティーブレイク

テセロン ロット60

tesseron60picture今回はコニャックのご紹介です。「テセロン ロット60」 (TESSERON LOT 60 The Great Smoker)

 

 

 

ロット60とは1960年以前の古酒のみをブレンドして作られたという意味らしく、X.Oのコニャックになります。

 

 

 

なぜこのような古いコニャックを飲んでいるのかといいますと、元資生堂チーフ・パフューマーの中村祥二さんが書かれた「調香師の手帖」(朝日新聞出版)という本に、ウイスキーもブランデーも三十年ものになるとアルコールの刺激が消え40パーセント以上のアルコール分が味覚では15パーセント程度にしか感じないというようなことが書いてあり興味を持って、いつかは飲んでみたいと思って数年が経ち、今ようやく口にしているのです。

 

 

 

飲んでみた印象は、確かにアルコールの刺激が若いブランデーと比べ少なく感じられました。

 

 

 

若いブランデーは口に含むと、むせそうになるほど舌がカーッと熱くなるような感じがしますが、こちらの舌触りはかなりマイルドです。(ただ、のどから食道にかけては熱く感じますが)

 

 

 

鼻に抜ける香りはかなりしっかりしています。葡萄や桃の軽いながらしっかりとした香気が感じられます。

 

 

 

ヘネシーのV.Sはバニリンのような甘さを印象的に感じましたが、テセロン ロット60にはバニリン感はあまりなく、樽の香りも重くなく軽やかでした。マイルドで綺麗な果実の香りが始終しています。酸味はありませんが新鮮なブドウを口にしたときの様な甘さが感じられます。

 

 

 

口当たり滑らかなので飲みすぎ注意です。

 

 

 

このテセロンに限りませんが、食後のコニャックは食事中に飲むワインなどと違い、お酒の味と香りだけに集中できるので、食後を特別な時間を過ごしている感じにさせてくれます。

 

 

 

飲み終わった後も残る香りの余韻は、普通のアルコールの酔いとは違い、なんとも心地よいものです。

 

 

 

その様な心地よさを味あわせてくれたテセロンですが、他にはロット29という番手があり、こちらは1929年以前の古酒と、さらに19世紀の古酒も含まれているのだそうです。

 

 

 

100年以上経った建築物は目にしても、口にするのはどのような感じなのでしょうか?エミール・ゾラやマルセル・プルーストが生きていた時代の作物を味わうことができるのなら、いつかは飲んでみたいものです。

フォートナム&メイソン エルダーフラワーティー

elderflowerteapicture久しぶりに素晴らしいフレーバーの紅茶というより緑茶に出会いました。

 

 

 

フォートナム&メイソンのエルダーフラワーティーです。

 

 

 

エルダーフラワーは日本ではセイヨウニワトコと呼ばれているようで、ヨーロッパでは昔から薬用としてコーディアルやシロップにして使われていたようです。

 

 

 

そして風味は、さわやかな甘酸っぱさで、リフレッシュするのに最適な心地よさです。

 

 

 

甘酸っぱい香りが緑茶にフレーバリングされているというと違和感があるかもしれませんが、軽いフレーバーと柔らかな緑茶の味なので決しておかしくありません。

 

 

 

甘酸っぱいとはいっても、バラやベリーのような、ややこってりした甘さではなくて、ジャスミン・サンバックのような爽やかな甘さです。

 

 

 

有名なフレーバーティーというと、アールグレイやローズ、ジャスミン、アップルなどがありますが、もっとメジャーなフレーバーとして各社から販売されても良いのでは?と思うほどおいしくいただきました。

 

 

 

新しくデイリーで飲んでみたいフレーバーティーをお探しの方には、ぜひオススメです。

ニナス マリー・アントワネット ティー

marieantoinettetea1picture先日「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展」へ行って参りまして、お土産コーナーで外箱が限定デザインのマリー・アントワネット ティーを購入しました。

 

 

 

バラとヴェルサイユにある「王の菜園」にあるリンゴでフレーバリングされたユニークな味の紅茶です。

 

 

 

香り立ちは結構グリーン感が強いリンゴです。

 

 

 

口にした瞬間も青いリンゴの風味が広がります。ちょっと冷めてくるとバラの風味が感じられました。

 

 

 

カップの残り香もバラです。

 

 

 

以前ティーバックでいただいたときは、うっかり抽出しすぎてしまって、かなり苦い味になってしまいましたが、ちゃんと淹れれば適度なフレッシュさを持った風味でいただくことができます。

 

 

 

フレーバー自体はさほど甘くないので、お好みで砂糖を入れても良い味です。

 

 

 

marieantoinettetea2picture外箱のデザインはこんな感じです。

 

 

 

このチケットと同じ個所が箱の天面の絵になっているのですが、2人の女性のどちらかがアントワネット王妃だそうです。

 

 

 

王妃はプティ・トリアノンや王妃の村里でトワル・ド・ジュイで作られたドレスを着ていました。シルクではなくコットン、刺繍や織りではなくプリントということで、王妃の服装としてふさわしくないとだいぶ叩かれたとのこと。

 

 

 

本展では、王妃が着ていたとされるドレスの断片が伝記本の内側に張り付けられて残っていたものが展示されていました。

 

 

 

王妃の関連グッズはかわいらしいものが多く華やかで美しいのですが、王妃本人が使用されていたものを見ると、その後の結末が想起され、切ない気分になります。

 

 

 

ツヴァイクやフレイザーによる伝記を読むと、華やかな時期はわずかですから・・・。

 

 

 

marieantoinettetea3pictureそして、関連商品がもう一つ、GIVENCHY社から発売された、このマリー・アントワネット ティーの香りを取り入れたフレグランスJARDIN PRÉCIEUX(ジャルダン プレシュー)です。

 

 

 

スプレーされた瞬間にティーノートが香ります。その後の香りはFerragamo社のIncanto CharmsやDior社のAddict Eau fraîcheのようフルーティフローラルで、日本人の嗜好には合いそうです。

 

 

 

ムエットだと、多少ティーノートのフェノリックな部分が出ますが、軽い華やかさのある香りなので、香水デビューの一本としても使いやすいのではないかなと思いました。

クチナシが咲いています

gardenia2016pictureクチナシが咲き始めました。

 

 

 

この木は去年、秋まで花をつけていた頑張り屋さんのクチナシです。

 

 

 

私にとって子供のころの夏の日々の感覚を思い出す香りですが、不思議と意識して嗅いだ記憶はないのです。

 

 

 

その他、軽いはちみつのような甘い香りが漂っていたのですが、今日はその香りの発生源がわからず。

 

 

 

見つけたら植物図鑑に載せたいと思います。

シャトー・ギロー ソーテルヌ

chateau guiraudpicture2チャンドラー・バール著『匂いの帝王』(早川書房)を読んでいて、一番好奇心を持ったのがソーテルヌ(貴腐ワイン)についての記述でした。

 

 

 

『匂いの帝王』は、あの世界香水ガイドを書いたルカ・トゥリン博士が、人がにおいを認識するメカニズムは、人が分子の振動の違いをとらえ、その振動数によりにおいを認識するものと考えリサーチを進め、「振動説」として香料会社やネイチャー誌に持っていく(しかし認めてもらえない・・・)という内容のノンフィクションです。

 

 

 

本文の12行目から「貴腐ワインなんてものがあるくらいだ。高貴な腐敗だよ。」と語られ、トゥリン博士が好きなこのワインはたびたび文中で称賛されていました。

 

 

 

一方私は日常的にアルコールは飲みませんし、貴腐ワインといっても子供の頃にブドウを腐らせて作るやたらと高価なワインがあるという話を聴いたことがある程度で、今まで目にしたことはありませんでした。

 

 

 

chateau guiraudpictureこの本で紹介されているソーテルヌはシャトー・ディケム(桁が違います)やシャトー・リューセックという高級なものばかりなので、そこまで高くなくともそれなりの品質を持っていそうなところを探して見つけたのが、ソーテルヌ第一級のシャトー・ギローです。

 

 

 

さて、コルクを開けてグラスに注ぐと、今までに嗅いだ事のないようなフルーティ感と若干のカビ臭さ(とは言っても変なにおいではないです)と樽のような木の香り、そして口に入れると滑らかなピーチのような甘さが広がります。それは完熟の果実をそのまま齧ったような味です。後味にはナッツのような香りも感じられます。

 

 

 

chateau guiraudpicture3改めてグラスから香りを嗅ぐと、熟したバナナやメロンのような強いエステル臭が感じられ、口に含むとピーチの様でもあり、アップルの様でもあり、グレープの様でもある・・・、ってこの味はミックスジュースではありませんか。

 

 

 

ざっくり言ってしまうと、アルコールの効いて、若干カビ臭く、舌触りが滑らかなミックスジュースといった感じになりますね。

 

 

 

しかし高貴な腐敗と呼ばれ決してチープな感じがしないのは、やはり豊かな香りによるものでしょう。とてもおいしかったです。