2017年3月12日
マーマレードをつくる
久しぶりの投稿になりますが、何をしていたかといいますと、最近は毎週末ジャムをつくっています。
季節の果物を煮詰めてつくっていて、先週まではイチゴジャムを、今日はデコポンのマーマレードをつくりました。
窓のないキッチンでつくっていますが、自然のフルーツの香りで満たされて、気分はイングリッシュガーデンにいるようなナチュラルライフです。
けっこう時間がかかるジャムづくり、何が良いのかといいますと、第一に香りが良いのです。
フルーツを洗う時からはじまり、皮やヘタをカットするとき、煮ている最中など調理中はもちろん、出来上がったジャムにも香りが濃縮されているような気がします。少し味見する程度でも、鼻から抜ける香りが段違いに感じます。
もう一点は色が良いです。写真はイチゴジャムをお皿にのせたものですが、伸ばしていくと実に美しいピンク色が広がります。このピンク色に、森林のグリーンを見る様な癒しの力を感じるのです。
この香りと癒しという2つの素晴らしいポイントはまるで精油のようです。
さて、今回のマーマレード、レシピはイギリスの有名な料理家デリア・スミスさんのサイトを参考にしました。
オレンジの皮を刻んで2時間くらい煮込むつくり方で、3時間近く火をつけっぱなしという、エネルギーをやたら使用する方法です。
デリアさんのレシピではセヴィルオレンジ(荒れた肌のものが良いらしい)1kg、大きいレモン(皮は使わずレモン汁のみ)1個、水2.5L、結晶の大きいグラニュー糖(保存のためと、ビターオレンジと砂糖の相性が良いらしい)2kg、そして少量のバター(最初に鍋底に塗るのと、最後の灰汁取りで使っています)が必要な材料です。
実際につくった私の材料は、セヴィルオレンジは見たこともないので、デコポンを500g、レモン汁は1/2個、水は625ml、普通のグラニュー糖を250gです。あまり量をつくってもしょうがないので、水を減らし、グラニュー糖も糖分の採りすぎが怖いのでかなり減らしました。
つくり方はデリアさんのサイトを見ていただくと、動画で丁寧にわかりやすく説明してくれて参考になりますので、そちらをご参照ください。
このデリアさんは勲章ももらっているかなり有名な料理家とのことで丁寧な教え方ですが、イギリスの他の有名な料理家にナイジェラ・ローソンさんという方もいらっしゃいます。
1999年に始まった”Nigella Bites”という料理番組がヒットして日本でも放送されていたようです。(知りませんでした)
ナイジェラさんの調理はすさまじいほどガサツで、食材を鷲掴み、ハーブや野菜をねじり切る、ボウルやバットから食材がこぼれようがおかまいなし、スパイスの大量投下(ティースプーンにちょろっととか、ベイリーフの2~3枚じゃなくて、バーンと入れましょうよ)、やたらチョッパーを持ち出し食材を雑にカット、ガウンやらデニムジャケットを着たままの調理などなど、初めて見るとカルチャーショックを受けます。
“Nigella Bites”から15年後の番組”Simply Nigella”でも、若干丁寧になった気もしないでもありませんが、シナモンスティックを豪快に握りつぶして投下、やっぱり出てくるチョッパーなど、ナイジェラスタイルは健在でした。
だいぶ古い番組なので、すでに知っている人には今更感満載なネタですが、未見の方にはオススメです。
ナイジェラ・ローソンさんの衝撃でだいぶ話題が飛びました。
さて、肝心の出来上がったマーマレードの味ですが、果皮の食感が良く、マイルドな甘さとオレンジの香り、苦み、酸味が調和したスイーツ的な(それだけで食べていられそうな)仕上がりでした。