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ティーブレイク

ディオールと私

dior&ipicture先日、映画「ディオールと私」を観てきました。

 

 

 

2012年、ディオール社が新しく契約したデザイナー・・・、ではなくアーティスティック・ディレクター、ラフ・シモンズ氏の就任から初めてオートクチュール・コレクションを発表するまでを描いた作品です。

 

 

 

90年代、彼は自分のポートレイトを撮らせない人でした。(確か、バイクのフルフェイスヘルメットをかぶっていました。)

 

 

 

いつからか、顔を出すようになり、ついには映画出演まで。

 

 

 

とはいえ、映画の中では「写真撮影は嫌だ。ランウェイをピエロみたいに(前任のジョン・ガリアーノ氏への皮肉か?)歩くのも嫌。経営陣を失望させずに、コレクションのあいさつを済ませるにはどうしたらいいか?」と悩んでいました。

 

 

 

結局は、ランウェイを練り歩き、マーク・ジェイコブ氏と記念撮影まで行い、見事に仕事を貫徹したのですが。

 

 

 

後程、本作のプログラムを読んでみると、監督のインタヴュー記事があり「彼がカメラに囲まれる有名人に変貌するところを撮ろうと私は考えていた。」と書かれていました。監督の狙い通りだったのですね。

 

 

 

と、本来の見せどころはそこではなく、ラフ・シモンズ氏のディレクションとクチュリエール(お針子)の仕事ぶりが注目されているようです。

 

 

 

意外だったのがラフ・シモンズ氏自身はデザイン画を描かず、イメージをまとめたファイルを用意し、アシスタントのデザイナー達にデッサンをさせていました。

 

 

 

シャネル社はカール・ラガーフェルド氏がデッサンしている姿が良く写されていますが、プログラムによると最近はこのように、ディレクターのイメージを元にアシスタントがデッサンすることが増えている傾向にあるそうです。

 

 

 

そして当然といえば当然なのですが、コレクション制作だけをするプレタのチームと違い、クチュール部門は顧客への納品もあり、コレクションと納品が被ることが多々あり大変だということ。

 

 

 

また、クチュリエールの足元が写ると、なんとヒールを履いて仕事をしているではないですか。スニーカーとかスリッパのようなフラットシューズで働いているかと思っていましたよ。

 

 

 

diortheperfumespictureしかし、私が一番気に入ったのは、花で埋め尽くされたショーの会場です。会場に入る前から香りが漂っていたとか。

 

 

 

去年発売された”Dior The Perfumes”という本の表紙は、このショー会場の写真が使われています。

 

 

 

内容はMiss DiorからLa Collection Priveeの紹介まで、各香水にまつわるエピソードが幅広く収録されています。香水だけでなく、ムッシュ・ディオールがデザインしたコレクションを現代のモデルが着て撮影した写真も収録されているので、重いですが、充実した内容です。

 

 

 

さて、映画は少しさめた見方をしてしまったかもしれませんが、主人公が悩み、時にかんしゃくを起こし、原点回帰し、インスピレーションを得て、苦労を乗り越え成功するという、映画の作りとしては王道でした。コレクションの作品や、各部屋の壁全面を花で埋めた会場の装飾をスクリーンサイズでみられたのは良かったです。

 

 

 

コレクションを写真で観たときは、これがディオール?と思いましたが、大画面で動く姿を見ると、多少服への印象が変わりました。(ただ、ディオール社へ入る前のラフ・シモンズ氏のデザインは、直線的、近未来的で色彩感覚も黒と白をベースにベタなヴィヴィッドカラーでアクセントをつけていたような記憶で、これから先ムッシュ・ディオールの女性の曲線美を活かしたフェミニンなイメージが継承されるのかは謎ですね。)

 

 

 

「サイン・シャネル カール・ラガーフェルドのアトリエ」を観ている方には少々物足りないかもしれないです。シャネル社の方がクチュリエールの働きぶりが良く見られますし、靴、刺繍、ガロン作りも見られます。「ディオールと私」を観てオートクチュールの裏側に興味を持った方は、ぜひ「サイン・シャネル」もご覧ください。

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